弓の持ち方のコツ〜ウィーンで学んだ軽やかな右手の使い方〜

バイオリンを弾くとき、弓を正しく持てていると、右手の動きがとてもスムーズになります。

重心の移動がしやすくなり、右手がふわっと柔らかく使えるようになるんです。
私は音楽留学でウィーンに行ったとき、右手の使い方についてとても細かく教わりました。
ウィーンには独自のメソッドがあり、「弓が軽く感じる!」という感覚を初めて知ったのを覚えています。
下の写真を参考にしてみてくださいね。

 

まずは中指と親指で弓を持ってみよう。

 

親指から

中指の順番

 

・親指は爪のすぐ後ろが弓に触れる位置です。
・中指は第一関節のところを弓につけます。
この2本の指だけで輪っかを作って弓を持ちます。
はじめは弓がぐらぐらして不安定かもしれませんが、大丈夫!
弓が落ちそうになったり、左右に傾いたりしないように、指先でバランスをとる練習をしていきましょう。

 

しっかり持てていると弓はぐらぐらしないんです。
ぐらぐらしているときは、まだ指の力がバランスを取れていないというという事です。
1日5分でokです。
この「2本指の輪っか」を毎日続けると、指の筋肉が育って自然に安定して持てるようになってきますよ。

 

次は3本の指で持ってみよう
今度は中指・薬指・親指の3本を使って、弓を縦にして持ってみましょう。
写真を見ながら、弓がぐらぐらしないように気をつけてくださいね。

 

この3本の指が、右手の基本の軸になります。
なぜこの3本が大事なのかというと:

 

・弓の元(持ち手側)に行くときは小指に重心がのり、
・先端に行くときは人差し指に重心が移ります。

 

この重心移動をスムーズにするためにも、中指・薬指・親指の安定した持ち方がとても重要なんです!

 

 

小指と人差し指の位置も確認しましょう!
・小指は軽く、丸くして弓の上にのせましょう。
・人差し指は第一関節と第二関節の間あたりが弓に触れる位置がベストです。

 

 

生徒さんは、親指は弓に付いていますか?と良い質問をいただきました。
ギリギリついていなく、ほんの1ミリくらい離れています。

 

最初から5本ではなく、少しずつステップを踏むのがポイントです。

実は、多くの教本にも「まずは2本→3本→5本」と段階的に持ち方を学ぶことが書かれています。
でも実際は、最初から全部の指で持ってしまう方も多いですよね。
でも、それだとバランスがとれずに弓がぐらぐらしてしまいがちです。
まずは、少ない指からしっかりバランスを取る感覚を育てていくことが大事なんです。

 

一見むずかしそうに思える弓の持ち方ですが、毎日のちょっとした練習で、手が自然に覚えていきます。
「なんか弾きやすくなった!」という日が必ず来るので、焦らず楽しんでチャレンジしてみてくださいね♪